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消防の仕事始めの儀式「出初式」の目的



消防の仕事始めの儀式である「出初式」(でぞめしき)は、一般にも公開される新春恒例の行事です。消防車の行進、一斉放水など派手なパフォーマンスは私たちの目を楽しませてくれますが、出初式は単なるショーではありません。では、その目的とは……?

その歴史は江戸時代にまで遡る

その歴史は江戸時代にまで遡る

「出初式」の歴史は、江戸時代の1659年(万治2年)から始まります。

このとき江戸の町は、2年前に発生した明暦の大火からまだまだ復興できていませんでした。明暦の大火は、犠牲者は3万人とも10万人とも言われる当時の日本最大の火災で、江戸城天守閣を含む江戸の大半が焼失した大災害でした。それから2年が経っても町はいまだ焦土と化したままで、復興のための作業に先行きは見えず、町民はすっかり気落ちしていたのです。

一方で、明暦の大火の翌年には、幕府直轄の消防組織「定火消」が制度化されていました。やがて、万治2年という新しい年を迎えました。その1月4日、老中・稲葉伊予守正則は、定火消の4隊を指揮して上野東照宮前に赴き、気勢をあげました。本人にとっては、単に「仕事始め」の儀式のつもりだったのかもしれませんが、この様子を見て江戸っ子たちは大いに励まされたのです。この儀式は、江戸町民の復興の意欲を改めて燃やすこととなり、「出初」の式として讃えられました。

これがきっかけとなり、定火消の「出初」は毎年1月4日に上野東照宮で行なわれることになりました。そして次第に儀式化されて恒例行事となり、現在の「出初式」に受け継がれています。

火災予防意識の向上が大きな目的

現在の「出初式」は、毎年1月6日、消防本部ごとに各地で開催されています。そして、式の模様は一般公開され、多くの人を楽しませているのです。

式次第はそれぞれ違いますが、例えば、東京ビッグサイトで行なわれる東京消防庁の「出初式」では、消火・救助・救急演技、消防機械部隊分列行進、江戸消防記念会による伝統の木遣り行進・はしごのり、東京消防庁音楽隊の演奏など、さまざまな催しが行なわれます。

ズラリと並ぶ消防車の行進、一斉放水、江戸に根付いた文化ともいえる梯子乗りなど、普段見ることのないシーンを間近で見られるとあって、消防出初式は各地で人気を誇っています。

現在の消防力を公開することは、結果的に市民を楽しませることになりますが、その楽しみを通して消防への理解と信頼を深めることが、「出初式」の大きな目的のひとつです。

さらに、何より大きな目的は、披露されるさまざまな催しを通して、人々に火災予防に対する意識を持たせること。つまり、「出初式」の大きな目的は、火災予防思想の普及にあるのです。