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高潮による人的被害の規模



人間の生活に危険を及ぼす可能性がある自然災害、高潮。高潮によりどの程度の規模で被害が発生するのか、またどんな被害があるのか、過去実際にあった例を中心にご紹介します。

高潮で上昇した海面が被害を及ぼす

高潮で上昇した海面が被害を及ぼす

高潮は台風など低気圧の影響により海面が上がったり、強風により海面が陸地へ吹き寄せられたりする現象です。そのため、通常よりも海面が高くなり、普段は陸地へ入ってこないはずの海水が岸に打ち寄せられ、岸付近に暮らす人々の生活に被害をもたらします。

海水が陸地へ浸水するという点では津波と同様に恐ろしいもので、被害の規模も同様です。海面が陸地を襲う原因となった現象が地震や火山活動だった場合は「津波」と呼び、台風などのように低気圧や強風が原因であった場合を「高潮」と呼びます。つまり、もともとの原因により「高潮」または「津波」と別の呼び方をしますが、被害の規模は同様だと考えて良いでしょう。

日本において過去に観測された最大の高潮は1959年(昭和34年)に発生した伊勢湾台風の際です。台風に伴う低気圧と強風により名古屋港で観測された海面の高さは通常よりも3.45m高くなり、また満潮(天文潮)と組み合わさった際には3.89mにも及んだと記録されています。

伊勢湾台風では、全国で約5,000人(死者4,697人、行方不明者401名)の犠牲者数を数え、負傷者の数は約39,000人だったとされています。これは日本の観測史上、最大規模の高潮被害です。

高潮被害が大きくなりやすい時間帯

高潮被害が大きくなりやすい時間帯

平成の現在でも「想定される最大クラスの台風規模」として挙げられる伊勢湾台風ですが、台風としての強さは1945年(昭和20年)に発生した枕崎台風よりも若干弱く、観測史上では第3位の強さです。

それでも伊勢湾台風により過去最大となる被害が発生した要因のひとつが、襲来した時間帯にあると指摘されています。夜間にピークとなる高潮が発生したため、避難が遅れてしまったとする説が強く、仮に伊勢湾台風が日中の時間帯に襲来していれば、被害は数分の1で収まったであろうとする推測がされています。

また、枕崎台風の襲来も夜間でした。その上戦後すぐの混乱期であり気候情報の伝達が十分でなかったこと、被害地域の中心が戦禍著しい広島であったことなども被害の増大に拍車をかけました。枕崎台風では犠牲者約3,800人、負傷者約2,500人を数えています。

高潮被害が大きくなりやすいシーズン

高潮被害が大きくなりやすいシーズン

太陽や月の起潮力によって発生する規則的な海面水位変化を「天文潮(てんもんちょう)」と呼びますが、これも高潮の規模と被害に大きく影響します。

高潮が発生する主な原因は低気圧と強風で、台風の発生が代表的です。台風は9月に多く発生する傾向がありますが、日本における9月は天文潮により海面が高くなるシーズンと合致してしまいます。

天文潮により他のシーズンよりも高くなっている海面の水位に対し、台風発生に伴って高潮発生が重なることで、通常よりも大規模な高潮被害をもたらします。前例に挙げた伊勢湾台風は9月21日から27日、枕崎台風は9月12日から23日にかけて発生しています。