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吸い上げ効果による高潮



高潮が発生する原因のひとつとして「吸い上げ効果」があります。吸い上げ効果がどのようなもので、どんな環境下で発生するかを知り、高潮に対する正しい知識を身に付け、避難の際などに役立てましょう。

海面が部分的に上昇する吸い上げ効果

海面が部分的に上昇する吸い上げ効果

「吸い上げ効果」とは、広大な海面のうち部分的な上昇が発生する現象のことです。私たちが日常的に使用しているストローをイメージすると分かりやすくなります。ストローに口を付けて吸い込むとストローの内部に液体が上昇してきます。これが吸い寄せ効果であり、海面でも同じような現象が発生しています。なお、海面にはストローのような物理的な筒が存在しないため、ストロー程の極端な高低差にはなりません。

吸い上げ効果が発生する原因は低気圧

吸い上げ効果が発生する原因は低気圧

吸い上げ効果は、ストローで吸い上げたように水面の一部が上昇する現象です。では、ストローで人間が吸い込むのと同じ働きをしているものは何でしょう。それが低気圧です。

海上で低気圧が発生すれば海面は上がる

海上で低気圧が発生すれば海面は上がる

気圧は、大気の圧力のことですが、海の上にある大気は、その圧力で海面を押さえ付けています。部分的にその圧力が低下すれば、押さえ付けられていた海面は盛り上がり、ストローのように極端ではないにしても盛り上がるようになります。

気圧には「高気圧」と「低気圧」があります。高気圧は気圧が高い状態のことを指し、低気圧は気圧が低いことを指します。つまり低気圧下では海面を抑える力が弱まり、反比例して海面が上昇します。

気象情報などで「吸い上げ効果」と呼ぶ場合は、低気圧下で大気圧の力が弱まり海面が上昇することを指します。1気圧≒1,013ヘクトパスカルを基準として、1ヘクトパスカル低くなるにつれて海面の高さは約1cm上昇するとされています。

過去に発生した巨大台風の低気圧

過去に発生した巨大台風の低気圧

ここで参考値として、「昭和の三大台風」と呼ばれる大型台風では、どの程度の低気圧だったかをご紹介します。

室戸台風
1934年(昭和9年)に発生した室戸台風は、最低気圧911.6ヘクトパスカルを記録しています。吸い上げ効果での海面上昇は約101cmです。
枕崎台風
1945年(昭和20年)に発生した枕崎台風の最低気圧は910ヘクトパスカルでした。吸い上げ効果での海面上昇は103cmとなります。
伊勢湾台風
1959年(昭和34年)に発生した伊勢湾台風の最低気圧は895ヘクトパスカルでした。吸い上げ効果での海面上昇を計算すると118cmにもなります。

吸い上げ効果は高潮発生のひとつの要因

吸い上げ効果は高潮発生のひとつの要因

台風のような極端な低気圧の場合は、特に大きな吸い上げ効果が発生することがお分かり頂けたかと思います。しかし、実際の高潮では他に風による吹き寄せ効果や地形、豪雨などが関連し、さらに高い高潮になります。

特に、海面の高さを極端に上げるのは、風による吹き寄せ効果や被害地域の地形です。吸い上げ効果の原因となるのは低気圧ですが、その低気圧は風の発生にも影響するものです。極端に低い低気圧が発生した場合には、特に注意が必要だと言えます。