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ハリケーン・カトリーナ(2005年)



高潮による被害について、世界ではどのようなものがあるのでしょうか。ここでは、2005年(平成17年)にアメリカを中心に襲った「ハリケーン・カトリーナ」と、それによる高潮被害をご紹介します。

ニューオリンズを襲撃したハリケーンによる高潮

ニューオリンズを襲撃したハリケーンによる高潮

日本では「台風」と呼ばれていますが、海外では他の名称が与えられる場合があります。大西洋及び太平洋北東部から北中部で発生した熱帯低気圧のうち、最大風速が64ノット(約33m/s)以上のものが「ハリケーン」と呼ばれます。性質としては、台風と同様のものだと考えて良いでしょう。

2005年(平成17年)8月に発生したハリケーン・カトリーナは最低気圧902ヘクトパスカル、最大風速78m/sもの強い勢力を持ち、北米地域を中心に甚大な被害を及ぼしました。中でもルイジアナ州ニューオリンズでは、大規模な高潮被害が発生しています。

災害の経緯

災害の経緯

バハマ南東で発生した熱帯低気圧は、他の熱帯低気圧と合体し成長、8月24日には「カトリーナ」の名を与えられハリケーンとして認識されました。カトリーナは、徐々に北米大陸へ接近し、8月25日にフロリダ半島に上陸。その後、いったんはメキシコ湾に抜けますが、8月29日にはルイジアナ州に再上陸します。そして、カトリーナは各地に災害を発生させながら北上を続け、カナダ南東部で前線の一部になり、その猛威を終わらせました。

被害の規模

被害の規模

カトリーナによる被害は、死者1,335人にも及んだとされています。また、ハリケーンが通過したあとには伝染病が発生し、間接的に335人が尊い命を落としたとされています。被害総額は、推定で100~250億ドルにも登るとされ、日本円では最大で2兆8,000億円に相当する金額です。

被害が大きくなった原因

被害が大きくなった原因

最大風速70m/sものとてつもなく強い風速が被害を大きくしてしまいました。また、進路も極めて不運だったと言えます。北米では度々ハリケーンが襲来するため、堤防など高潮対策施設が設置され、相応の高潮対策が採られていましたが、すべての都市が万全ではありませんでした。ルイジアナ州ニューオリンズは、低平地にある沿岸都市でありながらも十分な高潮対策が採られていなかったのです。ニューオリンズで施されていた高潮対策は、そのほとんどが砂浜海岸の整備のみであり、堤防の高さを超える潮位が街を襲ったハリケーン・カトリーナの猛威には、あまりにも無力だったのです。ニューオリンズ周辺には6m級の潮位が襲い、陸地のおよそ8割が水没してしまいました。

総括と対策

総括と対策

ニューオリンズがある地形は、湾前に浅い大陸棚が広がっており、ハリケーンなどの強風がもたらす吹き寄せ効果により高潮が極めて大規模になりやすい特徴を持ち、高潮に弱い地域だったと言えます。ルイジアナ州としても、その脆弱性は認識していながらも経費の都合がつかず、適切な高潮対策を立てることができないまま放置されていたような格好です。つまり、カトリーナがもたらした悲劇は、人間にとって最も通過してほしくない場所をハリケーンが通過したことによる惨劇でした。