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フィリピン台風(2013年)



大小様々な島が並ぶ東南アジア地域にとって、台風とそれによる高潮被害は極めて重大な問題です。フィリピンを中心とした国々では、2013年(平成25年)に発生した台風で大きな被害を受けています。

フィリピンに甚大な被害を与えた台風30号

フィリピンに甚大な被害を与えた台風30号

最低気圧885ヘクトパスカル、最大風速65m/sもの強い勢力は、伊勢湾台風と同程度の極めて強い台風だと言えます。2013年(平成25年)11月に発生したこの台風30号(フィリピン名では「ヨランダ」、アジア名では「ハイエン」)がフィリピンの中部を横断し、通過した地域に大きな被害を出しました。

災害の経緯

災害の経緯

太平洋上のミクロネシア諸島付近で発生した熱帯低気圧は、台風へと成長しながら西に進路を取りました。太平洋上で徐々に勢力を増した台風30号は、11月6日にカロリン諸島を通過し、7日にはパラオからフィリピンへ接近。台風は強い勢力を維持したまま南シナ海を西進し、やや北上してトンキン湾を経て中国の華南地区に到達しました。

被害の規模

被害の規模

台風30号が最初に上陸したパラオでは、強風と高潮によって建物とインフラ設備(電力網と水道)に大きな被害を与えました。

最も被害が大きかったのは、次に上陸したフィリピンで、上陸後も台風の勢力はなかなか収まらず最低気圧900ヘクトパスカル前後、最大風力60m/sのままフィリピン中部を横断し、暴風と高潮によって多くの被害を与えました。フィリピン全体の死者数は6,201人、行方不明者数は1,785人、負傷者は約29,000人にも及びました。

被害が大きくなった原因

被害が大きくなった原因

極めて稀な強さを持った台風が発生し、上陸後も勢力を落とさずに猛威を振るい続けたことが台風30号の悲劇でしたが、高潮による大きな被害を生み出してしまった原因のひとつとしてさらに指摘されているのは、情報伝達の不備です。

高潮被害を警告する言葉として、フィリピンの防災関係者やメディアは「ストーム・サージ(高潮の英語)」を用いていました。しかし、フィリピンに住む多くの人はこの言葉の意味が分からず、どんな被害が想定されているか正しく把握できず、避難が遅れてしまったと言われています。2011年(平成23年)に発生した東日本大震災の津波は、フィリピンでも広く知られていたことから、「TSUNAMI」と警告されていれば理解できたはずとする説もあります(厳密には高潮と津波は別種のものですが、海から高い波が陸地を襲うという点では共通だという認識から)。

総括と対策

総括と対策

極めて強い台風がフィリピンの中央部を横断したと言う進路そのものが最初の不幸でしたが、高潮を意味する「ストーム・サージ」という言葉自体が浸透していなかったことも、また不幸でした。一方2年前に日本を襲った東日本大震災の映像などから、海から巨大な波が襲う「TSUNAMI」の脅威は周知されていたこともあり、そうした状況を含めれば行政や防災担当者側の処置が適切ではなかったと考えられます。

また、フィリピンにとってはあまりにも甚大な災害であったことから被災の中心になったレイテ島では特に混乱が長引き、被災者による略奪などが発生しています。

さらに重ねて不幸だったのは、この台風30号(通称フィリピン台風)の直後である11月12日には、次の台風ゾライダが上陸し、また翌年1月には台風1号が上陸し復興に打撃を与えています。