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暴風シンシア(2010年)



日本においては、高潮が特に危険だとされるのは夏季から秋季にかけて。特に台風と連動した災害として知られています。しかし、ヨーロッパでは高潮が冬季に発生することもあり、旅行や出張などで訪れる際には注意が必要です。ここでは、2010年(平成22年)に発生した暴風シンシアと、その高潮被害についてご紹介します。

ヨーロッパ西部を襲ったハリケーン級の暴風雨

ヨーロッパ西部を襲ったハリケーン級の暴風雨

寒風吹きすさぶ2010年(平成22年)2月27日、大西洋上で発生したハリケーン級の暴風雨がヨーロッパ西部を襲いました。被害を受けた国はフランス、スペイン、ポルトガル、ベルギー、オランダ、ドイツの欧州六ヵ国です。

公募で付けられた「シンシア」の名

公募で付けられた「シンシア」の名

ヨーロッパでは、暴風雨の名称決定に独特な方法を採っています。ドイツ・ベルリン自由大学の気象学研究所により提供されているスポンサー・プログラムを利用すれば、199ユーロを支払うことで欧州に発生した暴風雨に自由な名称を付けることができると言うものです。2010年(平成22年)に発生したある暴風雨には、発生当時、まだ被害を発生させていない時点で「シンシア(Xynthia)」の名が付けられました。

日本にはあまり伝わっていないシンシアの被害

日本にはあまり伝わっていないシンシアの被害

欧州を襲ったこの暴風雨シンシアについては、日本ではなぜか報道されることが少なく、日本語で被害を解説した資料は残念ながら極めて少数です。ここでは、報道された範囲での被害をご紹介します。

ハリケーンに近い規模で発達した暴風雨シンシア(温帯低気圧ではないため、ハリケーンとは扱われていません)が大西洋上からヨーロッパ西部に上陸し、猛烈な雨と強力な風でヨーロッパの人々の生活を襲いました。

特に被害が多かったとされるのはフランスで、エッフェル塔付近では風速48.6m/sもの強い風が観測され、また他の地域でも40m/sを超える強い風が観測されています。強い風によって建物や電柱などが倒れたことにより下敷きになってしまった被害者がいた他、強い風による吹き寄せ効果で海辺では8mにも達する高潮が発生して溺死者などの被害を生み出しています。

被害が発生した翌日、2月28日の時点で死者数は少なくとも62人、停電による被害は100万世帯にも及ぶと伝えられています。

また、3月3日になっても冠水した地域の水が引かず、家屋の屋根などで避難生活を強いられている人々も残されていました。

ドイツでは、強風により倒れた大木が高速鉄道と衝突するなど、風による被害が多く出ています。

被害が大きくなった原因

被害が大きくなった原因

シンシアの上陸が夜間であったことが、被害を大きくしてしまった原因のひとつとして挙げられます。避難活動が遅れてしまい、それによって溺死してしまった被害者が多いと見られています。

総括と対策

総括と対策

先進国に数えられる欧州各国では、高潮に対して相応の対策がなされていますが、推定を超えた自然現象が発生した場合は、どうしても被害を受けてしまいます。

またシンシアの例では、台風にかぎらず強い暴風雨のような気象現象があれば、高潮の危険性が高くなるという事実を学ぶことができます。