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バングラデシュのサイクロン被害



世界の国々のうち、高潮の被害を最も受けている国は、ベンガル湾沿いに位置する南アジアの国、バングラデシュです。この地域には、サイクロン(台風と同様のもの)が度々襲来し、高潮の発生と共に人々の生活を脅かしています。バングラデシュでは、何が起きているのでしょうか。

災害被害が最も多い国、バングラデシュが抱える問題

災害被害が最も多い国、バングラデシュが抱える問題

バングラデシュでは、およそ10年に1度の頻度で死者1万人を超える高潮被害が発生しています。国連が統計している20世紀後半の自然災害を原因とした死者数は、バングラデシュが75万人と世界最多である上、死者数の95%は高潮によるものだとされています。

バングラデシュでこれ程までに高潮被害が多いのは、ひとつにはベンガル湾の地形、そしてもうひとつは、貧困から抜け出せない社会的条件にあると言われています。

高潮が発生しやすいベンガル湾

高潮が発生しやすいベンガル湾

バングラデシュは、ベンガル湾沿いにある国です。ベンガル湾では、熱帯低気圧がサイクロンに発達し、そのまま北上して陸地を襲っています。サイクロンの発生頻度自体は、年に数個程度とそれ程多くなく、気圧も低くなりすぎることは稀ですが、その反面、強い風を伴うことが多い傾向があります。高潮の発生原因である吹き寄せ効果がサイクロンによって発生しています。

そして、ベンガル湾はとても大きな湾です。湾そのものの大きさは、日本列島がすっぽり収まる程の大きさがあり、その最深部では南に大きく開いた三角形になっており、そこにバングラデシュが位置しています。これは強風による吹き寄せ効果が最も強くなる形状だと言えます。吹き寄せ効果は、湾が大きければ大きい程強くなる傾向があり、仮に伊勢湾とベンガル湾に同等の台風またはサイクロンが襲来した場合を推計してみると、ベンガル湾で発生する高潮は、伊勢湾の2倍になるだろうと予測されています。

被害を抑えることができない社会的条件

被害を抑えることができない社会的条件

バングラデシュが抱える問題はベンガル湾の形状だけではありません。同国は、貧困層が多い発展途上国であり、家屋が脆弱であることに加えて、防災に関する適切な知識が行き届いていないことが問題として指摘されています。また、インフラが整っていないために国民へ危険を知らせる警報伝達の仕組みが行き届いていないなどの課題もあります。さらには、被害者の内訳として特に女性が多いという点から、力や運動能力の低い女性を助けて避難するという避難時の理想的なモラルも行き届いていない可能性があります。

支援で進むサイクロンシェルターの設置

支援で進むサイクロンシェルターの設置

日本からのODA(Official Development Assistance:政府開発援助)をはじめ先進国からの支援によって、バングラデシュではサイクロンシェルターの設置が行なわれています。バングラデシュは、国土のほとんどが海抜9m以下であるものの、サイクロンでは6m以上の高潮が発生することも珍しくありません。そうした環境下にあっては避難地の設置が優先事項であり、人々はシェルターに逃げこむだけで高潮被害から逃れられると考えたものです。シェルターは、平時には学校として使用されており、教育環境を整える役割も果たしています。